解体工事を始めるには、建設業の許可が必要?それとも登録だけで大丈夫?」

「“解体工事業”の建設業許可と“解体業者の登録”って、何が違うの?」

こんな疑問をお持ちではありませんか?

近年、空き家の解体や老朽化建物の除去など、解体工事のニーズが増えている中、解体工事を請け負うためには、法律に基づいた手続きが必要です。

でも、

  • 「建設業許可の“解体工事業”」と
  • 「建設リサイクル法に基づく“解体業の登録”」は、
    制度がまったく別物であり、それぞれの要件や手続きも異なります。

この記事では、そんな混同しやすい 「許可」と「登録」の違いをわかりやすく解説し、
それぞれの取得が必要なケースや、手続きの流れ・必要書類についても丁寧にご紹介します。

さらに、専任技術者や技術管理者に必要な資格・経験についても解説していますので、これから解体工事を始めたい方、業務を拡大したい方はぜひ参考にしてください!

1. 解体工事業とは?

「解体工事業」とは、建物や構造物など、工作物の解体を行う工事を専門に行う業種のことです。
具体的には、住宅・ビル・倉庫・橋梁などを物理的に解体・撤去する作業を指します。

📌 ポイント①
解体工事業は2016年6月に「建設業法上の専門工事業」として新設された、比較的新しい業種です。

📌 ポイント②
各専門工事業で施工したものを解体する工事は、各専門工事に該当します。
例:信号機を解体して更地にする → 電気工事業(専門工事業)


2. 「解体工事業の登録制度」とは?

「解体工事業の登録制度」とは、**建設リサイクル法(正式名称:建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)**に基づく制度です。

土木工事業」、「建築工事業」又は「解体工事業」に係る建設業許可を持たずに、家屋等の建築物その他の工作物の解体工事を行う方は、営業しようとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければなりません。(建設リサイクル法第21条)

上記3ついずれかの建設業許可なしに、解体工事を請け負う際には、

  • 「元請」/「下請」の別に関わらず都道府県知事の解体工事業者登録を受けなければなりません。
  • 解体工事業の登録には、「技術者管理者」を置く必要があり、資格(建設機械施工技士、土木施工管理技士、建築施工管理技士、建築、技術士(建設部門)、技能検定とび・とび工など)や実務経験(8年以上)を持っていることが要件となります。

👉神奈川県の解体業者登録の詳細は、神奈川県の(解体工事業の登録・登録簿の閲覧)をご確認ください。

📌 ポイント①
複数の都道府県で解体工事業を営む場合には、それぞれの都道府県知事の登録が必要。
(現場ベースで登録が必要)

📌 ポイント②
1件の工事金額が500万以上になる場合には、建設業許可を取得しなくてはならない。

🔎 なお、神奈川県では、「解体登録業者登録簿」が県のHPに公表されており、神奈川県知事の登録を受けた解体工事業登録業者を閲覧することができます。


3. 解体工事業の登録制度と建設業許可の違い

項目解体工事業者登録制度建設業許可(解体工事業)
根拠法令建設リサイクル法建設業法
管轄各都道府県(建設業課/環境部門など)各都道府県(建設業課など)
義務元請・下請に限る必須一件の解体工事の請負金額が500万円以上になる場合に必要
有効期間原則5年間原則5年間
対象工事500万円未満の解体工事500万円以上の解体工事を含む建設工事
エリアごとの登録/許可現場ベースで必要
例:神奈川に営業所あり。解体工事の現場が、神奈川と東京なら、両都道府県の登録が必要。
営業所ベース
例:神奈川に営業所あり。解体工事の現場が、神奈川と東京でも神奈川県の建設業許可のみで良い。

✅ ポイント

  • 金額が500万円未満の場合は「登録」だけでOK
  • 500万円以上の工事を受注する場合は、建設業許可が必要

4. 解体工事業の建設業許可を取るには?

必要な主な要件は以下のとおりです:

  • 経営業務の管理責任者がいること
  • 専任技術者が営業所ごとにいること
  • 財産的基礎があること(500万円以上の資金)
  • 欠格事由・誠実性に該当しないこと など

神奈川県での申請手順(例)

  1. 要件の確認・事前相談
  2. 申請書の作成
  3. 神奈川県 建設業課へ提出(郵送・電子申請も可)
  4. 審査(約30〜45日)
  5. 許可通知・許可証の交付

5. 解体工事業の建設業許可取得に必要な資格とは?

解体工事業の建設業許可においては、**「専任技術者」**として認められる資格または実務経験が必要です。
専任技術者」として認められる主な資格や要件は以下の通りです。


▶ 専任技術者になれる主な資格・要件(神奈川県の場合):

主な資格・要件内容
解体工事施工技士民間資格。専任技術者として認められます。
一級土木施工管理技士
二級土木施工管理技士(土木)
平成27年度までの合格者については、合格後の実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要。
一級土木施工管理技士補実務経験3年が必要。
二級土木施工管理技士(鋼構造物塗装/薬液注入)実務経験5年が必要。
二級土木施工管理技士補(土木/鋼構造物塗装/薬液注入)実務経験5年が必要。
一級建築施工管理技士
二級建築施工管理技士(建築/躯体)
平成27年度までの合格者については、合格後の実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要。
一級建築施工管理技士補実務経験3年が必要。
二級建築施工管理技士(仕上げ)
二級建築施工管理技士補 などなど
実務経験5年が必要。
技能検定 とび・とび工合格証明書が必要。技能カードのみは不可。
実務経験10年以上解体工事の実務経験が10年以上あれば、資格がなくても専任技術者になれる場合があります(学歴によって年数が異なる)。

📌 ポイント

  • 上表記載の資格以外にも、専任技術者を満たす資格がありますので、詳細は各都道府県の建設業許可の手引きをご参照下さい。
  • 民間資格である「解体工事施工技士」の概要については、全解工連のHPを参照ください。
  • 一級/二級建築士は、建設業許可「解体工事業」の専任技術者要件に該当しません。(解体工事業者登録の技術管理者の要件は満たすものの)

6. よくある質問(FAQ)

Q. 解体工事を500万円未満で受ける場合、建設業許可は不要ですか?
A. はい。登録だけで対応できます。

Q. 登録は建設業許可を持っていれば不要?
A. 神奈川県の場合、「土木一式工事」、「建築一式工事」、「解体工事」の建設許可業者は、登録不要ですが。それ以外の許可業種については、登録が必要です。

Q. 登録後に解体業の建設業許可を取ったときの手続きは何かありますか?
A. 神奈川県の場合、解体業の登録後に「土木工事業」、「建築工事業」または「解体工事業」の許可を取得した場合、建設業許可取得届を届け出なくてはなりません。添付書類は「許可通知書の写し」または「許可証明書」です。届出により、解体登録業者から取り消されます。


7. まとめ

  • 解体工事を行うには、登録制度と建設業許可の違いを理解することが大切です。
  • なにか建設業許可を持っているから、解体工事も請け負えるわけではありませんので、ご注意を。
  • 解体工事業者登録していても、工事金額や現場の場所によって必要な手続きが異なるため、迷ったら早めに確認しましょう。

「今、解体業登録しているが、解体業の許可を取得したい」「許可要件を満たしているか分からない」「書類の準備が不安」
そんな方は、当事務所までまでお気軽にご相談ください!

行政書士 山口

神奈川県・東京都を中心に、新規許可申請・各種届出を承っております。ご相談・お見積りは無料ですので、お気軽にご連絡ください。

当事務所が選ばれている理由

  • 業界最安水準/返金保証制度:建設業許可申請 100,000円(税込)~で承ります。万が一、不許可になった場合には、費用を全額返金します。
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投稿者プロフィール

山口 晃
山口 晃
神奈川県を拠点に活動する行政書士
「役所の手続きって面倒でよくわからない…」そんな建設業者さまのために、スムーズでわかりやすい許可取得をサポートしています。
新規許可、更新、決算変更届など、事務負担を軽減したい方や他にもちょっと相談に乗ってほしいという方のお力になります。
現場と法律の間に立ち、信頼できる“身近な専門家”でありたいと思っています。